12月5日が「アルバムの日」だということをあるお客さまから教えてもらいました。
ちょうどその日、そのお客さまに結婚式のアルバムをお渡しする日でもあり、今年のアルバムの日はとても心に残る日になりました。
旦那さんがお忙しかったこともあり、お一人で来られた奥さん。早く帰って旦那さんとゆっくりワインでも飲みながらアルバムを開く予定にされてるだろうなと想像しながら、どうしてもお客さまがアルバムを見ている姿を見たくて、「一緒に見てもいいですか」とお誘いし、treneでお茶をしながら2人でアルバムを見ることに。
本音を言えば、大切に作ったアルバムをお渡しするのが少しさみしくもあり、私の作品を見てもらうようで恥ずかしくもあり。でも1ページずつ大事に開きながら、その日の時間を思い出してじっと写真を眺める姿に、「この瞬間を心に留めておきたい」とシャッターをきった私の心は間違いではなかったと少し安心しました。
2冊お渡ししていた2冊目のアルバムや他の写真たちは、「お家に帰って旦那さんと大切に見ます」とその場では開かれることがなく、(私なら気になってその場で見てしまうところですが)そんなご夫婦の大切な時間を、このアルバムがこれから作ってくれるのかなと思うと、アルバムを誇らしく思えました。
「旦那さんの感想も聞かせてくださいね」という私の言葉に早速お返事をいただき、「最後は『無理・・・!』と言っていました」と。続けて「彼は少しの幸せで満たされてしばらく(年単位で)生きていける人で、そのゲージが振りきれてしまったのだと思います」という感想をいただき、そんな旦那さんのことを想像するだけでしあわせな気分になります。
本当に素敵なご夫婦です。
「当日は正視できなかった父の顔。写真で見て、年とったなーと思って、今さらながら感謝の気持ちが湧いてきて、泣けました。写真の力は図り知れないです。」というお返事を読み、反抗期が長く未だに父と母の顔を正面から見れない私は、写真を撮ることが、会うことや視るということにつながっていくんだということを改めて実感しました。
お返事の最後に『12月5日「アルバムの日」は、1年のしめくくりの12月に「いつか整理しなければ、いつか」と後回しにされることなくアルバムづくりをしていただきたいとの願いが込められているとのことですよ』と教えていただき、アルバムについて深く考えることはアルバスの永遠の仕事だなと。
そんな今年のアルバムの日。
お二人にお会いできて本当によかった。