5/21号に掲載してもらいました。熱心なライターさんが丁寧に書いてくださったので、出会ったら読んでもらえるとうれしいです。(上写真は校正前のレアもの)
雑誌や本の取材がきたとき、ライターやカメラマンの取材の姿勢で、その媒体の信頼性を感じることが多々あります。アルバスもメディアに関わるものとして、多方面から学ぶべきことが沢山あります。
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『アルバス・トレネができるまで』 第一話
4/30で1歳の誕生日を迎えたアルバスとトレネ。写真から思い出す記憶を辿りながら、アルバスとトレネができるまでをお話しします。
写真は、アルバスの隣にある飲食店「トレネ」のオーナー橋口さんの息子、いつる。彼の成長がアルバス・トレネの成長と重なる。工事前の物件を清めているところ。
最初はお互いに一緒にすることはあまり考えてなかった。一緒にしたらどうなるだろう、と考えたことはあった。いい物件が見つかったら、という話しをしながらお互いに会う回数が増え、思いを共有し、半分寝ながら夢を語ることが日に日に増えていった。何度も話すうちに「一緒にやろう」という言葉を口にしたか、しなかったかわからないような感じで「一緒にする」ことを心に決め、責任を感じながら同時にわくわくもしていた。
まだ一年前のこと、いろんな思い出が蘇る。
写真は1階のアルバスの様子。メジャーを使って何度計っても、スケール感がわからない。ここで証明写真が撮れるだろうか、物販はどれくらいの規模なのか、機械は壊れずに搬入できるだろうか、電気は大丈夫か...心配ごとは山ほどあったが、なんとかなるだろう、とあまり考え込むこともなかった。O型の特権である。今も少しずつお店は変わっている。街も。私たちがここでできることは無限にある。
2階へ上がるといつるが言葉を止めて、一点を見つめて動こうとしなかった。ここは居心地が良いギャラリーにして、子どもたちが集まれる居場所を作りたいと思った。今はこの場所で家族写真の撮影もしている。写真を撮ると笑顔がうまれる場所。撮る方が心地よくないと、撮られる方も緊張する。いつもいいコミュニケーションがうまれる場であってほしい。
話しは少し飛ぶが、オープンして半年程経った頃、ここに住んでいたというご家族が東京からやってきた。来られたときは何も言わずそっとトレネで昼食を取られ、そして写真を焼き、帰り際にこっそり挨拶してくださった。思い出があったお家を全く違うカタチにしてしまったことに対してもしかしたらショックがおありかもしれないと思いつつ、「いかがでしたでしょうか」と至らぬ質問をしてしまった私。「階段やトイレ、家の思い出を残したまま、新しく蘇らせてもらってうれしいです。飲食店と写真屋、いいコラボレーションですね」とおっしゃってくれたこと、今でも度々思い出す。「長く続けてください」そう言われて帰られたような気がする。とても深くて、あたたかい言葉だった。
この続きは第二話で。
まちの写真屋を考える
写真:演習中の一枚。写真を見ていると、お店が違った視点で見える。隣のシャッターに書かれた落書きは半年前からのもの。すぐ向かいのポストにもある。夜は暗く、お昼の印象とはがらりと変わる。
「写真って人々にとって何のためにあるんだろう。」
「まちに写真屋さんは必要なの?」
九州大学大学院 統合新領域学府 ユーザー感性学専攻の生徒さんらと一緒に、写真から始まる様々なことを話し合い、それをもとに、写真屋がまちにあるべき姿を一緒に考えていく時間を作ることになりました。写真屋である私たちも共に考え、日常にいかしていきたいと思っています。
1回目の先週は、アルバス写真ラボでのヒアリングをかねて、写真屋の日常を感じてもらいながら4時間のフィールドワーク。撮る、撮られるという行為の向こうにあるものや、カメラ(写真)を通したコミュニケーションを体験したり。ここで感じたこと、普段感じていることなどを忘れないようにメモしています。# Think Photo
来週は近藤カメラさんへ。
スタッフ山下さんの事情 no.1ーアルバス帖のロゴ(レア)
スタッフの山下さんが、張り切って提案してくれたアルバス帖のロゴ。アルバス帖とは、ほぼ毎月?200部程度限定で発行しているアルバスのフリーペーパー。20代前半の感性を放ってもらおうと、編集はほとんどなく、山下さん独自のアイデアと自由な感覚で夜な夜な制作しているフリーペーパーのことだ。
彼女が書く文章や絵は、誰にも真似できないような不思議な魅力?がある。よく言えば繊細。言葉を選ばずに言うと、なんだかもやもやする感じ。文章も、目的も宛もない旅に出たような、腑に落ちないでふわふわと天に向かっているような感じ。だけど、ぐいっと引き込まれたりすることもある。
山下さんは、オープニングからのスタッフ。電話越しに、「私、カメラのキタムラで働いているんですけど、アルバスでも働きたいんです。」と話してくれたのが初めての会話。「お給料、まだ出ないけど」という返事に、「あ、そうですか」と電話をすぐにでも切ってしまいそうな感じ。「(お給料ないけど)それでもよければ」と切りかえすと、「あ、ぜひ。」と。
そんなこんなで、もう一年。(現在、お給料は出ています。そして早良区のキタムラさんでも働いています。)キタムラの店長さんにも大切にしてもらい、アルバスもキタムラさんに何度か助けていただいたことも。山下がつなげてくれたおかげです。そしていつも彼女にはとんでもないエピソードがつきまとうのですが、それはまた後日。
ところで山下さんが作ったこのロゴ。紙に「albus帖」と縫って作ったそうだ。一瞬「すごい!」と感激しつつ、コピーにかけたらその質感は無に近い状態に。彼女の苦労をいつか伝えたいと思い、ブログに書く事に。が、同時に彼女の不思議な一面もあらわに。
今後、『スタッフ山下さんの事情』は重ね重ねお送りいたします。そして『仮)先輩スタッフカワウチさんの現在』もお楽しみに。
長崎へ
先月、アルバスで一日店長をしてくれたういくんにも会いたくて、アルバスのお客さんと一緒に長崎へ行こう!と撮影ツアーを企画しています。長崎の写真屋「フォーカス」のしまちゃんにも会いに。まちの写真屋さんはまだまだ健在。それぞれのまちを、写真を通してじっと見つめているのです。
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『長崎へ行こう!食べる、観る、撮ることを楽しむ一日』
開催日:5月2日(日)
集合時間:11:00
当日連絡先:090-9162-7617
参加費:3000円(昼食代・集合写真・現像無料券3枚)
※窓辺の小さな展覧会を開催予定です。旅中の写真も撮影しますので、あなたが写った写真も展示、もしくはさせてもらうことがあります。
定員:10名(先着順/電話かメールかファックスにてご予約ください)
集合場所:長崎駅改札となり、みどりの窓口前
※昼食以外の交通費やその他の経費は、各自でお支払いください。
※長崎行きの電車、バスチケットの予約は各自でお願いします。
スケジュール
11:00 長崎駅集合
11:30 カメラのフォーカスで記念撮影
12:00 からすみ丼のお店へ(撮影会の特別メニュー)
13:00~ 散歩や買い物をしながら撮影
15:00くらい 長崎県立美術館へ。美術館前にて解散。鑑賞したい方は自由に。
当日はカメラのフォーカスのしまさんが長崎案内をしてくれます。基本的には動きながら自由行動ですので、友人を作って撮影を楽しんでください。行きたいところがあればぜひリクエストを。アルバス酒井とフォーカス(長崎の写真屋)しまさんと一緒に思い出の旅に出ましょ。撮影ポイントや、撮影アドバイスなどもお伝えします。
気になる一枚
今回のアーティストは、前園興さん
いつももうそろそろかな?と思った頃にフィルム片手に会いに来てくれる前園さん。
家族に寄り添いながら、とてもいい距離で撮影されているそのフィルムは、1本の中にいらない写真はほとんどない。泣いているときも、笑っているときも、怒っているときも子どもの成長をしっかり見つめていて、本当に必要なときだけ手を差し伸べる。前園さんの写真から、子育ての方法を学んでいるような気がしています。
<アルバスの勝手に写真批評>
この写真を見ると、自分の母親と父親に「ありがとう」を伝えたくなります。母親のぬくもりを思い出し、その横に父が知らんぷりしながら家族をそっと見守っている姿があったなぁと。
そんな母と父の関係を表しながら、泣きながら何かに納得している子どもの表情が、見ている者に安心を与えてくれます。
アルバスでは、お客さんがプリントしてくださった写真の中から、気になる1枚を選んで勝手に批評しています。内容はこちら
展覧会が始まりました。
それぞれの「写真らしさ」が伝わる写真展が始まった。
なぜ写真を撮るのか、という問いに自ら応えながらキャプションも一緒に展示。
コメントされていることと、表現されている写真がぴったり合っているのが面白いなと思ったり。
展示ために作成した木製パネルもオリジナル。時間をかけてじっくり写真と向き合っています。
アルバス写真スクール始めての展覧会です。
ぜひお楽しみください。